本ページにはプロモーションが含まれています。あわせて、作品紹介は筆者の主観による内容となりますのでご了承ください。
この記事は、小説のなかで出会った、忘れられない登場人物と動物たちのお話です。
彼らのことを少しでも知ってもらえたらうれしい、そんな気持ちで書いています。
ページをめくっていると、まるで一目惚れのように心をつかまれて、胸がどきどきしたり、思い返してじんわり熱くなったりする存在に出会うことがあります。
本を閉じたあとも、ふとした瞬間に思い出してしまう。
今日はそんな、忘れられない人物と動物たちを、ぜひ紹介させてください。
楽俊 『月の影 影の海 』
迷いの中で差し伸べられた、小さな手
楽俊は、小野不由美さんの十二国記『月の影 影の海』に登場する半獣の青年。 巧国で倒れていた陽子を救い上げ、迷いと孤独の中にいた彼女に寄り添いながら、旅の仲間となっていきます。
この作品はぜひ、講談社X文庫ホワイトハート版か新潮社の完全版で読んでほしい。 山田 章博さんの挿絵が本当に美しく、楽俊の魅力をさらに引き立ててくれます。
初めて見ると「かわいい…!」と声が出てしまう外見なのに、実際の彼は冷静で知的で、思いやりにあふれた人物。 この “かわいさと頼もしさのギャップ” がたまらなくて、登場するだけで物語の空気がふっとやわらぎます。
そして何より心に残るのが、彼のさりげない優しさ。 困っている人を見れば自然と手を差し伸べ、相手の気持ちに寄り添う。 その優しさは押しつけがましくなく、ただ彼の生き方そのものなんです。
半獣ゆえに差別を受けながらも学問を志し、自分の力で未来を切り開こうとする姿は、読むたびに勇気をくれます。
こんな人にぴったり
- さりげない優しさに弱い人
- “ギャップのあるキャラ”が好きな人
- 読後にそっと背中を押してほしい気分の人
吉門 喬介 『県庁おもてなし課 』
辛辣なのに、誰より情に厚い人
吉門 喬介は、県庁に新設された「おもてなし課」に観光特使として任命された、地元出身の若手人気作家。 主人公・掛水に厳しい課題を投げかけながらも、その根底には地元を良くしたいという熱い思いがあります。
整った容姿なのに少し猫背で、はっきり物を言うので近寄りがたい印象を持たれがち。 でも実は情に厚くて面倒見がよく、気づけば好きになってしまう人物です。
そして恋愛になると途端に不器用で臆病になるところが、また愛おしい。 義妹・佐和への想いを抱え続ける彼を見守る時間こそ、この作品の醍醐味だと思っています。
私にとって『県庁おもてなし課』は、吉門 喬介を見守るための物語です。
こんな人にぴったり
- 不器用で情に厚いキャラに惹かれる人
- 地元愛が物語の軸になる作品が好きな人
- 恋愛の「じれじれ」をじっくり味わいたい人
高野 悠 『カンパニー』
花の香りをまとって舞う人
高野 悠は、端正なルックスと圧倒的な存在感から「黒髪の貴公子」「世界の恋人」と称される世界的バレエダンサー。 彼が主演する『白鳥の湖』を成功させるため、製薬会社からバレエ団へ出向した青柳は、トレーナーの瀬川とともに奔走します。
才能ゆえのストイックさと気難しさを抱え、気に入らないことがあるとウィーンの自宅へ帰ってしまう極端さすら魅力。 ふだんは不遜なのに、瀬川のまっすぐな想いに触れた瞬間、強気な態度が崩れ落ちる姿は忘れられません。
そして特に印象的なのが、彼のそばに漂う花と樹木が溶け合ったような甘い香り。 その正体を知りたくて香水を調べたのは、きっと私だけではないはずです。
こんな人にぴったり
- 才能ゆえの孤高さと繊細さを持つ人物に心を奪われる人
- バレエや舞台の世界を覗いてみたい人
- 香りや空気感まで感じられるような描写が好きな人
ツバキオトメ 『風の向こうへ駆け抜けろ』
老いてなお、誰かの背中を押す馬
ツバキオトメは、18歳を迎える白毛の芦毛馬。 芦原瑞穂が所属する弱小厩舎で長く愛されてきた功労馬です。
馬の18歳は、人間でいうと50代半ば〜60歳前後。 中央競馬の競走馬が5〜7歳ほどで引退することを思うと、彼女がどれほど長く頑張ってきたかがわかります。
老齢で満足に走れない身体なのに、頭数をそろえるためのレースでも全力を尽くす姿。 そのたびに「そんなに頑張らなくていいんだよ」と涙がこぼれそうになりました。
さらに、虐待されていた幼いフィッシュアイズの母親役として寄り添い、馬社会のルールを教え込む姿も健気で献身的。 彼女の行動はいつだって、誰かが前に進むためのきっかけになっています。
こんな人にぴったり
- 動物の健気さに胸がぎゅっとなる物語を求めている人
- 年齢を重ねた存在が見せる“静かな強さ”に弱い人
- 誰かが前に進む瞬間を見届けたい人
おしまいのひとこと
どのキャラも、思い出すたびに心が温かくなる存在です。
この記事が、あなたにも新しい出会いをもたらしてくれたら嬉しいです。

