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『本は日常』にご訪問ありがとうございます。
児童書に対して「いやいや、私もう大人ですから…」なんて思っていませんか?
大人でも楽しめる児童書は結構あります。
しかも、普通の小説と同じ文庫で出版されているものもあるので、表紙のカバーを何とかすれば周りにも気づかれません。ご自身の好きなブックカバーをかけるのもいいですね。
あえて読む理由としては子供にも読めるように書かれているので、わかりやすく純粋に物語を楽しめることです。
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精霊の守り人 / 上橋 菜穂子
(新潮文庫 全十三巻)
こちらの作品はアニメやドラマにもなっているので、知っている方も多いのではないでしょうか?
女用心棒の主人公・バルサがとにかく強くて恰好いい!
ファンタジー小説なのに魔法が使えるわけでもなく、全編にわたり短槍という武器を使って敵を蹴散らし自力でどんな困難も乗り越えていきます。
三十歳という年齢も珍しく、縁あって精霊の卵を宿す新ヨゴ王国の第二皇子チャグムの護衛を託されるのですが、まるで母と子のようです。
「精霊の守り人」からはじまり最終巻の「天と地の守り人」では、登場人物に八年の歳月が流れていて、それだけに巻数が多く人によっては離脱するかもしれません。
しかし物語の集大成である「天と地の守り人」では感動の嵐が待ち構えているので、ぜひ読み切って欲しいですね。
香君 / 上橋 菜穂子
(単行本 全二巻)
こちらも上橋 菜穂子さんです。
人並外れた嗅覚を持つアイシャという少女が「奇跡の稲」といわれるオアレ稲の謎を解き、帝国で発生した害虫被害をくいとめ人々の飢饉を救えるのか?という物語です。
何が凄かったかというと圧倒的な虫の描写でトリハダが立つほど気持ち悪かったです。虫が苦手な人は辛いだろうなあ…。
政治的な要素や神の信仰など若干とっつきにくく感じるのですが、話に無駄が無くすべてが必要なものとして繋がっていきます。
完成度も高く読み応えも十分にあります。
天山の巫女ソニン / 菅野 雪虫
(講談社文庫 全七巻)
主人公のソニンは生まれてすぐに天山で「夢見の巫女」として育てられるのですが、落ちこぼれてしまい十二歳で下界に降ろされて庶民として暮らすことになります。
彼女は少し融通が利かない面もありますが、まっすぐで頭の切れるいい子です。
あることがきっかけでイウォル王子の侍女として召し抱えられることになるのですが、これが波乱万丈の人生の始まりで、死を覚悟するレベルで酷い目にも遭ってしまいます。
やさぐれて当然なのにめげずに立ち向かう姿は、強い心と信念を貫く大切さを教えてくれるはずです。
なぜか表紙の動物たちにソニンが変身できると思っていたのですが、そうではなかったです。
カラフル / 森 絵都
(文春文庫 全一巻)
自殺しようとしたぼくの魂が天使の抽選に当たり、小林 真の身体にホームステイすることになります。ぼくの課題は生前犯した罪を思い出すこと。
自殺を取り扱った作品なのでおすすめに入れようか迷ったのですが、森 絵都さんを読むのならたどり着く作品なので入れることにしました。
この作品は繊細で傷つきやすい中学生の心の機微が描かれています。
他人の違った視点で見ることで、人も世界もそんなに悪いものじゃないと気づかせてくれます。
西の善き魔女 / 荻原 規子
(角川文庫 全八巻)
こちらの作品は最初は展開が遅いし、物語を見せられてる気がしてかなり微妙です。しかし読むにつれて怒涛の巻き返しを起こし読む手が止まらなくなります。
自分に正直すぎる行動派の主人公フィリエルと、無口で何を考えてるのかわからない美少年のルーンの恋と冒険を描いた物語。
少女漫画とファンタジーが好きなら一読の価値ありです。
ぼくのメジャースプーン / 辻村 深月
(講談社文庫 全一巻)
主人公は小学四年生のぼくで、「もし~しなければ、~が起こる」の言葉を発すると向けられた相手はその通りになってしまいます。
ある事件がきっかけで幼馴染で仲の良かったふみちゃんが心を閉ざしてしまいます。
ぼくは犯人に言葉の力で罪を償わせようとするのですが、同じ能力を持つ親戚の大学教授・秋山に会い能力をどのように使うべきか考えるようになります。
答えがあるようでない話なので読んでいて難しかったのですが、ぼくとふみちゃんの結末に読後感は良かったです。
西の魔女が死んだ / 梨木 香歩
(新潮文庫 全一巻)
「西の善き魔女」に似ていますが作者も物語も全然違います。
不登校になってしまった中学生のまいが、日本で暮らしているイギリス人の祖母の家で魔女修行をする物語です。
イングリッシュガーデンが似合う家でハーブを摘んだり、ジャムを作ったりシーツに花の匂いを移したり、女の子なら憧れる生活の中で二人は西の魔女と東の魔女と呼び合います。
さらさらと読めるのに心に残る場面や台詞が多く、いつまでも記憶に残る作品です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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