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この記事は一か月間に読んだ本を簡単な感想と共に紹介しています。あくまで個人の意見なので作者の意図やあなたと違ったとしても気にしないでくださいね。
本選びの参考になれば嬉しいです。
[今月の新着記事]




:Audible
最後の晩ごはん / 椹野 道流
定食屋・幽霊・わきあいあい
スキャンダルで芸能界を追われた若手俳優・五十嵐 海里は、心の拠り所を失い故郷の芦屋へ戻ります。深夜だけ開く定食屋「ばんめし屋」店主・夏神に暴力沙汰になっているところを救われ、店を手伝いながら居つくことに。付喪神のロイドや癖の強い常連客、時には “霊” までふらりと訪れる不思議な店で心温まるファンタジジー。
『ふるさととだし巻き卵』『小説家と冷やし中華』『お兄さんとホットケーキ』『刑事さんとハンバーグ』『師匠と弟子のオムライス』『旧友と焼きおにぎり』
以前本で読んでとても面白かった作品だったので、Audibleでも聴いてみたいと思い立ちました。耳で物語を追うと、「あ、こんな場面あったな」「ここ好きだったな」と当時の気持ちがよみがえってきて、読むのとはまた違う楽しさがあります。
ライトノベルらしいテンポの良さもあって、朗読というよりドラマCDに近い感じです。主人公の海里をはじめ、夏神やロイドの声が、読んだときに思い描いていたイメージそのままで、ひとりで演じ分ける声優さんのすごさに思わず聞き入ってしまいます。
気づけば六冊分をあっという間に聴き終えていましたが、配信は現在二十一巻まで続いているとのこと。まだまだこの世界に浸れると思うと、それだけで嬉しくなります。
Amazonオーディブル30日間の体験無料もあるので、ぜひ聴いてみてください。
:小説
砂嵐に星屑 / 一穂 ミチ
(幻冬舎文庫)
テレビ局・悩み・再出発
大阪のテレビ局を舞台に、独身女性アナ、非正規AD、報道デスク、若手タイムキーパーらが、それぞれの悩みや孤独と向き合いながら日々を生きる姿を描く連作短編集。
読み始めて展開の予想を裏切られる(予想の斜め上を行く?)ことが多い一穂 ミチさん。今回もそうだったのですが、文章とか雰囲気がとても好きでばっちり惹きこまれました。
二十代から五十代の登場人物の役職や立場は違っても、つまずいても前にすすむ姿は一緒でした。
みとりねこ / 有川 ひろ
(講談社文庫)
猫・別れ・感動
七匹の猫と人間の絆を描いた短編集で、テーマは “看取ること・看取られること”。悲しいだけではなく、「一緒に生きた時間の愛おしさ」がじんわり胸に残る物語。
『旅猫リポート』と『アンマーとぼくら』の外伝が載っていて同窓会みたいで懐かしくなりました。この二冊は先に読んだ方が絶対に面白いです!
悲しい連想をさせる『みとりねこ』という題名で躊躇していたのですが、もっと早くに読めば良かったです。
:漫画
Dressing 美容外科医 森野まりあ 2 / 山本 亜季
(ゼノンコミックス)
美容医療・悩み・提案
初体験で言われた一言に心を歪めた女性をはじめ、「普通」に縛られ苦しむ人々が森野 まりあのもとを訪れます。女性器、シミ、刺青除去、美容アカ…外見の “普通” に揺れる悩みに寄り添い、生き抜く “姿” を共に探す美容医療ドラマ。
美容医療とひと口に言っても、その治療は驚くほど多岐にわたります。
知識がなくて我慢してしまう人、誰にも相談できずにひとりで抱え込む人。そんな人たちにとって、この巻は「こんな選択肢もあるのだ」と気づかせてくれる一冊でした。
ホテル・メッツァペウラへようこそ 7 / 福田 星良
(HARTA COMIX)
フィンランド・ホテル・人との交流
フィンランド・ラップランドの小さなホテルに、猟師と愛犬が訪れます。引退後に犬を手放すと聞いたジュンは、自身の過去を重ねて揺れてしまいます。極北の地で紡がれる、別れと絆の物語。
飼い犬ではなく、警察犬や盲導犬、介助犬、そして猟犬のように “職業犬” として生きる存在だと思えば、寂しさはあっても、その特性をいかして働く姿を応援したくなります。
物語にはトナカイレースなど北国ならではの躍動感あふれる場面もあり、厳しさと温もりが交差する世界が鮮やかに広がっていました。
巻き添えで異世界に喚び出されたので、世界観無視して和菓子作ります 1~3 /天乃 こと
(マンガワン女子部)
異世界・恋愛・和菓子
和菓子カフェ開業を夢見る小百合は、突然異世界へ巻き添え召喚されてしまいます。自分は “間違い” だと告げられるが、公爵家次男セリウスに助けられ、限られた素材で和菓子作りを開始。夢を追いながら秘めた力で世界を救う異文化交流ラブファンタジー。
王道展開で安心して読める一方、小百合の和菓子が “癒しの特殊効果” を持つ設定は、政治的に利用価値が高いはずなのに、市民に気軽にふるまえるのだろうかと少し引っかかる部分も。そこが物語の今後どう活かされるのか、期待が高まります。

今月のおすすめは、
椹野 道流さんの『最後の晩ごはん』です。


