2025年02月に読んだ本と感想まとめ【小説・漫画】

読書記録

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この記事は一か月間に読んだ本を簡単な感想と共に紹介しています。あくまで個人の意見なので作者の意図やあなたと違ったとしても気にしないでくださいね。

本選びの参考になれば嬉しいです。

 

:小説

彼女が好きなものはホモであって僕ではない 再会 / 浅原 ナオト
(角川文庫)

続編・BL・スピンオフ

紗枝との偽りの関係を終えて大阪へ転校し、クラスで突然ゲイだと告白します。その行動に同性愛者の明良は戸惑います。一方、BLを楽しめなくなった紗枝亮平の告白に答えられず、への想いに気づいて大阪へ向かいます。再会した二人は互いの気持ちと向き合います。

『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』の続編では舞台が大阪に移り、新しい人物が増えたぶん、同性愛者の描写が前作ほど丁寧ではなくなったように思いました。

ゲイ= “やりたいだけ” という印象が強く出てしまっていて、BL専門の作品ならともかく、角川文庫の文芸として読むと少し雑に感じてしまいます。前作のような繊細さがもう少し残っていれば、物語に深みが出たのではないでしょうか。

 

シフォン・リボン・シフォン
/ 近藤 史恵
(朝日文庫)

連作短編・ランジェリー・女性

さびれた商店街の一角にひっそりと開いたランジェリーショップ「シフォン・リボン・シフォン」。乳がん手術を経て故郷へ戻ったかなえを中心に、店に集う人々の揺れる心が交差していきます。

レースや小花柄の繊細な下着は、決して「身につければすべてが変わる」魔法の道具ではありません。むしろ、逃げられない現実と向き合うときにそっと寄り添い、こじれた関係や満たされない思いを、指先でほどくようにゆっくりと解いていく存在として描かれます。

高級ランジェリーの描写は、なめらかでとろりとした生地の質感まで伝わるほど官能的で、それが登場人物たちの心の奥にある痛みや希望をやわらかく照らすようでした。

 

月はまた昇る / 成田 名璃子
(徳間文庫)

ワーキングマザー・起業・パートナーとの関係

北村 彩芽は出産後すぐ働く予定でしたが、息子の保育園が見つからず悩みます。SNSの「#保育園落ちた人この指止まれ」で仲間と出会い、敦子梨乃の力を見抜いた彩芽は「保育園をつくりませんか」と提案し、三人は人生をかけて挑みます。

母親を描いた作品は、どうしても登場人物が似たような印象になりがちですが、この物語はまったく違う温度で胸に響きました。

三人がこれまで積み重ねてきた仕事の経験が、そのまま彼女たちの強さや個性として物語に影響していて、「この人たちだからこそできる挑戦なんだ」と感じさせてくれます。

 

:漫画

カラフルアンチノミー 1
/シバタ ヒカリ
(FEEL COMICS swing)

マッチングアプリ・女子会・考察

人の目を気にしてばかりの会社員・月岡 文は、精神的に自立したい一方で無条件の肯定も求めてしまう自分に戸惑っていました。後輩に勧められたマッチングアプリで「かっこいい」と思った相手と即マッチするが、当日現れたのはプロフィール通りの姿をした ”女性” だったのです。

シバタヒカリさんの新作というだけで、迷わず手に取ってしまいました。しかも今回は原作なしのオリジナル。読む前から期待が高まります。

マッチングアプリで出会った須良 潤五百木 五十鈴、そして会社の後輩・水島 織絵。この四人の会話で物語が進んでいくのですが、まるで自分もその輪に混ざっているような感覚になって、共感したり、うなずいたり、時にはドキッとしたり。会話のテンポと温度感が絶妙で、ページをめくる手が止まりません。

まだ一巻ですが、すでに続きが待ち遠しい作品です。次巻ではどんな “揺れ” や “気づき” が描かれるのか、今から楽しみで仕方ありません。

 

死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから(※ただし好感度はゼロ)1~5 / 白川 蟻ん
(FLOS COMIC)

二度目の人生・謎・恋愛

オリアナは魔法学校に通う17歳の少女ですが、ある日、恋人のヴィンセントと共に原因不明の死を迎えてしまいます。ところが彼女だけが死ぬ前の記憶を抱えたまま、7歳の姿で時を巻き戻すことになります。再び彼に会える日を夢見て成長し、ようやく再会を果たしますが、ヴィンセントオリアナとの思い出をすべて失っていて、彼女は切ない現実と向き合うことになります。

それでも彼のそばにいたいと願い、献身的に尽くすオリアナの姿が胸を締めつけます。冷たく距離を置いていたヴィンセントの表情が、物語が進むにつれて少しずつ柔らかく変わっていくのが愛おしい。

「ハリー・ポッター」のような魔法世界のきらめきと、前世の記憶をめぐる切ない恋が交差する、そっと心にふれるファンタジーです。

 

まほうのおうち 3 /高尾 滋
(花とゆめコミックススペシャル)

BL・魔法・日常

編集者の碧唯とドールハウス作家の孤帆が出会った頃の、付き合いたてのぎこちなさや、碧唯の秘密を初めて知った瞬間、孤帆が本気で怒った出来事と仲直りまでが丁寧に描かれます。天然な碧唯と包容力ある孤帆の関係が現在へとつながっていきます。

魔法使いのおばあちゃんから受け継いだ力のせいで、時おり小さな身体になってしまう碧唯。変化の瞬間はいつも無防備で、服を仕立ててくれる孤帆と離れてしまえば、いちばん困るのはきっと碧唯自身です。ほっこり癒される二人の関係がたまらない作品です。

 

 

今月のおすすめは、

シバタ ヒカリさんの『カラフルアンチノミー』です。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。また、来月の記事でお会いしましょう!

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