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この記事は一か月間に読んだ本を簡単な感想と共に紹介しています。あくまで個人の意見なので作者の意図やあなたと違ったとしても気にしないでくださいね。
本選びの参考になれば嬉しいです!
可惜夜行 / 都戸 利津
(花とゆめコミックススペシャル)
ファンタジー・妖・存在感のない主人公
『噓解きレトリック』のドラマが始まり漫画も大好きだったので、都戸 利津さんの最新作を購入してみました。
存在感の薄い主人公の高橋くんが妖の世界の主君に間違われ落ちこぼれの暁と出会い成長する姿も良かったですが、私はその後の月をモチーフにした彼の話が好きです。
絵も相変わらず綺麗で可愛いらしく、久しぶりに読むと変化に失望する漫画が多いなかで満足です。電子版限定で5Pのおまけがあってお得感がありました。
小さき者へ / 重松 清
(新潮文庫)
連作短編・家族・人生ってしょっぱい
家族を描いた6編の短編集。何もかもが解決して終わりではなく、痛みや辛さ、理不尽さを抱えたまま手探りで進んでいくようなもどかしさがありました。
重松 清さんと荻原 浩さんの小説を読むと、人生ってしょっぱいなあ…と思ってしまいます。
窓の向こうのガーシュウィン / 宮下 奈津
(集英社文庫)
未熟児・介護ヘルパー・出会い
未熟児で生まれながら保育器に入れられず、普通の人より劣っていると感じなから生きてきた佐古さん。
介護ヘルパーの仕事先で出会った認知症の先生や額を作る人、かつての同級生の隼のおかげでありのままの自分でも良いのだと受け入れるようになります。
現実感があまり無く、不思議な感性の彼女を通して語られているせいか物語は優しく感じられました。
とくに関係ありませんが、宮下 奈津さんの作品はタイトルでそそられることが多いです。
青と白と / 穂高 明
(中公文庫)
東日本大震災・家族・サイバーズギルド
東日本大震災が描かれていて、地震の恐ろしさを身近に感じました。
私が住んでいる大阪にも南海トラフ地震が来ると予測されているので、津波は来ないとしても惨状を考えると怖くなります。命は助かっても、大切な誰かを亡くす苦しみにやりきれません。
辛い体験談は実録とかだと気が引けてまうので、小説で良かったです。
大人は泣かないと思っていた / 寺地 はるな
(集英社文庫)
社会人・恋愛・田舎のしがらみ
九州の田舎町で農協に勤務する32歳の時田 翼の趣味は休日のお菓子作り。父には「男のくせに」といつも不機嫌にされます。
そんな彼の日常が、真夜中の庭に現れた”ゆず泥棒”との出会いで動き出します。
田舎ならではの人間関係や決まりに、自分の信念を貫く翼。いざという時の行動力は大胆で格好良いと思うのですが、普段は地味で大人しいけれど自分ルールがあって付き合うのが面倒くさそうです。
ゆず泥棒の小柳 れもんとの関係に、「もう、はっきりして!」と言いたくなります。
読んでいる時には思わないけれど、読後感は良かったので後から感情がついてくる系です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。また、来月の記事でお会いしましょう!
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