涙を拭くもの必須!泣ける感動小説【おすすめ5選】

小説

※本ページにはプロモーションが含まれています。

 

『本は日常』にご訪問ありがとうございます。

私はハッピーエンドが大好きなので、正直なところ切なくて悲しい小説とはなるべく距離をおきたいと思っています。

しかし、お気に入りの作家や話題になっている本を目の前にすると読まずにはいられません。そして何度、枕を涙で濡らしたことか…。

やっぱり読み終えた直後は気持ちが沈んでしまい後悔するのですが、しばらくすると良い小説だったと思うようになり誰かに勧めたくなります。

人の気持ちって本当に不思議ですね。

 

 [関連記事のご紹介]

 

つばさものがたり / 雫井 脩介
(角川文庫 全一巻)

癌におかされたパティシエールの君川 小麦が、家族や見えない天使に助けられながら自分の店を持つ夢を叶えます。

この物語は最初から最期まで現実を生き抜いた彼女の姿が描かれているので、天使が登場して何もかもが上手くいくなんて展開にはなりません。

彼女が病気と闘いながらも自分の決めたことをやり抜く強さに、私もこのまま何も起こらない生き方でいいのかなと疑問を抱いてしまいました。

この作品を思い出すとき、手に入れた自分の店で家族やスタッフに囲まれて楽しそうにケーキを作っている彼女を想像してしまうのは、いちばん輝いていると感じるからでしょうね。

 

彼方の友へ / 伊吹 有喜
(実業之日本社文庫 全一巻)

戦前、戦中、戦後という激動の時代。

何もかもが制限される中で、雑誌「乙女の友」を作り守っていく佐倉 波津子佐倉ハツ)の成長を見守り支えてくれる同僚たち。そして愛する人との物語です。

戦争という多くの別れのなかに胸を打つエピソードが散りばめられていて、何度も目頭が熱くなりました。

彼女のことを編集者として見るか、恋する女の子として見るかでまた感じ方も変わってくるので、二回目に読んだときにはまた違った印象を持つと思います。

それでも、彼女の生涯を通して描かれる、人の強さや勇気、誰かを愛する心に変わりはありません。

彼女の想い人である有賀主筆がとても素敵なので、ぜひ読んで欲しいです。

 

博士の愛した数式 / 小川 洋子
(新潮文庫 全一巻)

交通事故の後遺症で八十分しか記憶が持たない元数学者の「博士」と、その家で家政婦として働くことになったと十歳の息子

いつだって初対面のような三人は数式を通してコミュニケーションをはかるようになります。

正直に書けば数式についてはよくわかりませんでした。それでも三人が相手のことを大切に想い合っていることは伝わってきます。

温かくて優しい時間がずっと続いて欲しかったけれど、終わりを迎えてしまう物悲しさに胸を締め付けられました。

 

君の膵臓をたべたい / 住野 よる
(双葉文庫 全一巻)

高校生のが病院で偶然拾ったのは「共病文庫」と書かれた本。

それはクラスメイト山内 桜良の秘密の日記帳なのですが、彼女が膵臓の病気で余命いくばくもないことを知ってしまいます。

死を目前にした彼女に振り回される主人公というのはよくある設定なのですが、この作品はその中でも際立っているのではないでしょうか。

それは「君の膵臓をたべたい」が泣ける小説で周知されていること、読んでなおその認識が変わらないからです。

どの年代にもおすすめですが、主人公と同じ目線の若い方にはとくに響くものがあると思うので読んで欲しいです。

 

旅猫リポート / 有川 浩
(講談社文庫 全一巻)

野良猫のナナは瀕死の状態を宮脇 悟サトル)に助けられ一緒に暮らすようになります。

五年が経ち、ある事情でナナを手放さなければならなくなった彼は信頼できる人に預けられるようにと一緒に銀色のワゴンに乗り友人たちに会いに行くロードノベルです。

この旅の終わりがふたりのお別れだと思うと、ひとつひとつのエピソードが特別に思えて私はずっと泣きっぱなしでした。

ナナが彼に向かって憎まれ口を叩くのは愛情の裏返しで、そこがまた愛しさ倍増です!

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント