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講談社(モーニングKC)から刊行されている、粥川 すずさんの『大正學生愛妻家』をご存じでしょうか。
大正時代の東京を舞台に、資産家・橘家で働く女中のふきと、幼いころ本家に養子に出された勇吾が、帝国第一校への進学をきっかけに六年ぶりの再会を果たします。やがて訳あって夫婦となったふたりが、少しずつ心を通わせていく日々を描いた物語です。
大正ロマンの空気が好きな方、結婚から始まる恋にときめく方、年の差や身分差のある関係に弱い方にはたまらない一冊。
今年いちばん夢中になっている作品なので、魅力を伝えたくて記事にまとめてみました。
〈 主な登場人物 〉
ふき (二十四歳)
橘家の女中。勇吾が十二歳で養子に出される前はよくお世話をしていたこともあり、結婚したあとも” 坊ちゃん ”と” ねえや ”の関係を抜け出せない。
本来は19歳で結婚するはずだったが、急逝した父親の借金が原因で破談に。節約に励み借金を返しながらも、明るさを失わない芯の強い女性。
橘 勇吾 (十八歳)
町を歩けば年齢層を問わず女性たちが振り返るほどの端正な顔立ちと、難関高をも突破する賢さ。家柄にも恵まれ育ちの良さがうかがえます。
誰にでもそつのない態度をとるのですが、幼いころから恋心を抱くふきに対しては、余裕のない表情や強引とも呼べる行動に出る一面も。
勇吾の両親をはじめ、ふきの女中仲間である菊や、内職先の店主・巴さん、勇吾の学友の桃木、そしてご近所の方々まで。ふたりを見守る人々は皆、好意的で、物事はとんとん拍子に進んでいきます。
一方、二巻に登場する帝国第一校の英国人教授の孫娘・ソフィーは、困っていたところをふきに助けられて以来すっかり懐いており、勇吾に対してはやきもちを見せます。それもまた微笑ましい愛らしさです。

さらっと書きましたが、実は本作には胸が高鳴る要素がぎゅっと詰まっています。
大正時代というロマン漂う時代背景、女中と資産家の息子という身分差、そして二十四歳と十八歳の年齢差。 “これでもか!” というほどの萌えポイントが重なり合うのです。
現在、三巻まで発売中。青年誌らしく、ふたりの関係が一歩深まる場面もありますが、作品の雰囲気に合った範囲で描かれていて、むしろ勇吾の一直線な想いが伝わってきます。長年好きだったふきだからこそ、抑えきれない気持ちになるのも納得です。
今のところ欠点らしい欠点も見当たらず、ふたりの穏やかな日々を安心して見守っているのですが、明治・大正・昭和初期を舞台にした作品には、どうしても戦争の影がつきもの。 この先、避けられない波が押し寄せるのはきっと確実でしょう。
どうかふたりが無事でありますように…。そんな祈るような気持ちで読み進めています。



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