一か月に読んだ本の感想まとめ(2025/08)

読書記録

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この記事は一か月間に読んだ本を簡単な感想と共に紹介しています。あくまで個人の意見なので作者の意図やあなたと違ったとしても気にしないでくださいね。

本選びの参考になれば嬉しいです!

 

[今月の新着記事]

 

:小説

犬がいた季節 / 伊吹 有喜
(双葉文庫)

犬・高校生・青春

八稜高校に迷い込んだ1匹の白い子犬はコーシローと名付けられ、その後の犬生を生徒と共に過ごしていきます。

読んでいるときには昭和・平成・令和に起こる大きな出来事に、18歳の彼らがどのように感じ行動していくのかだったのですが、読了後にはまるで恋愛小説に変わっていました。

私は単行本で読んだのですが、いつものクセで最初にカバーを外すと2枚の女性が描かれていて、誰が描いたのかを想像するだけで物語が膨らみました。

 

カレーの時間 / 寺地 はるな
(実業之日本社文庫)

祖父・孫・同居

小山田 義景は高圧的で「女よりも男」と豪語するため娘たちに嫌悪されているのですが、高齢で心臓に持病があるため、カルチャーセンターに勤める孫息子の桐矢が一緒に暮らすことになります。

繊細かつ潔癖で穏やかな日々を望む桐矢の目線で語られるせいか、義景おじいさんが苦手でしたが、歩んできた過去や抱えている秘密にふれ、好きにはなれなくても嫌いなまま終わらなくて良かったです。

この作品は『カレーの時間』とあって、レトルトカレーに始まり桐矢のアレンジ料理が満載で読んでいるだけで胸やけを感じたのですが、その週末にはカレーを作っていました(笑)

 

最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 / 二宮 敦仁
(新潮文庫)

実話・東京藝大・特殊な人々

小説家である二宮 敦人さんが、家で突拍子もない行動を起こす奥さんが通う東京藝大に興味を抱き潜入取材するノンフィクション小説。

以前に漫画版を紹介したのですが、原作である小説も読んでみたいと思っていました。ほぼ同じ内容だったので、絵がある漫画のほうが私は好きです。

 

ソウルメイト / 馳 星周
(集英社文庫)

犬・暮らし・責任

インターネット上で広く世界に伝わっている詩『犬の十戒』から始まる、犬との出会いや絆、別れを描いた感動小説です。

家族から勧められた本がどうにも合わず、分厚いけど5編に別れているからキリのいいところまで読んで眠ればいいと思って手にしたところ、涙でぐちゃぐちゃになりながら読了していました。

犬種を知っていると無謀に感じることもありましたが、犬そのものだけでなく飼い主による躾の大切さや命を預かる責任や覚悟のようなものを感じました。

『犬の十戒』は、ネット検索で簡単に見つかります。

 

タルト・タタンの夢 / 近藤 史恵
(創元推理文庫)

フランス料理・料理人・謎

商店街の小さなフレンチ・レストラン「ビストロ・パ・マル」。客の持ち込む不可思議な出来事に、シェフの三舟 忍は持ち前の推理力と料理の知識を駆使して謎を解き明かします。

無口な料理長の三船を支える温厚な副料理長の志村 洋二、明るいソムリエの金子 ゆき、新人のギャルソンで主人公である高築 智行。4人の従業員の和気あいあいな雰囲気が好きで他のシリーズも読んでみようと思いました。

謎というよりも料理や食材の雑学を広げた感じがするのですが、料理の描写がすごく美味しそうで食べたくなります。

 

配達あかずきん―成風堂書店事件メモ / 大崎 梢
(創元推理文庫)

書店員・日常・謎

駅ビルの6階にある書店「成風堂」で働くしっかりものの書店員の杏子と勘の鋭いアルバイトの多絵は、お客の探し物や店で起こる謎を書店員の目線で解決していきます。

とくに最初に読んだ『パンダは囁く』に意表を突かれたせいか、他の作品がぼやけて感じてしまいました。収録作品の順番が逆ならもっとマシだったので、もったいないです。

 

わたしの良い子 / 寺地 はるな
(中公文庫)

伯母・子育て・苦労

文具メーカーに勤める椿は、恋人と暮らすために沖縄に行ってしまった妹の鈴菜が残した息子のと暮らすことになります。

おおまかに書くと非道い妹に子供を押し付けられた可哀そうな姉だと思ってしまうかもしれませんが、主人公の椿にとって妹の鈴菜も甥のも大切な存在で、暮らしの中にもちゃんと幸せを感じています。

寺地 はるなさんの作品は、人間関係や置かれている状況にモヤモヤした気持ちを抱いても、最期には救いみたいなものがあって感動してしまいます。

 

:漫画

アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり 15 / 荒井 ママレ
(ゼノンコミックス)

薬剤師・トランスジェンダー・災害援助

薬剤師の葵 みどりが医師や看護師、同僚と連携しながら患者と向き合い、薬の大切さを教えてくれます。

まさかの完結です。あっという間だったのですが(15巻も続いているのに感覚的にはそう感じる)、最初から最後まで医療というテーマに真摯に向き合った漫画でした。

物語を締めくくるのは、災害現場の避難所で活躍する薬剤師たち。薬の配布や調達、衛生管理など、これぞなくてはならない仕事だと思いました。

 

ブスに花束を。 13 /作楽 ロク
(角川コミックス・エース)

高校生・喪女・恋愛

ブスでモテない女子高生の田端さんと、ど天然なイケメンクラスメイトの上野くんとの恋愛ファンタジーピュアラブストリー。

とくに夏の作品というわけではないけれど、爽やか(?)青春も含まれているせいか、この季節に全巻読み返してしまいます。今回も12巻まで読み返していたところに13巻が発売されていたことを知りました(電子書籍なので続巻が表示されます)。

7月のテレビアニメ化のおかげで、特別編が連載されていたみたいです。主人公の田端さんや上野くん、友達の過去を振り返ったりその後の描いていて、巻末のおまけをずっと読んでいるようで楽しかったです。

 

 

今月のおすすめは、

馳 星周さんの『ソウルメイトです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。また、来月の記事でお会いしましょう!

 

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