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家族の物語を描く漫画を手に取ると、どうしても “失うこと” や “触れたくない記憶” が物語の扉になることが多い気がします。
当たり前だと思っていた日常がふいに崩れ、心に傷を抱えながらも、それでも目の前の出来事と向き合い、少しずつ成長していく姿。
そのひたむきさに胸が熱くなり、気づけば涙がこぼれてしまうこともあります。そんな、切なさと温かさがそっと同居する漫画たちです。
[合わせて読みたい]
ハネチンとブッキーのお子さま診療録
/ 佐原 ミズ
(ゼノンコミックス)
シングルファザー・小児医療・悩み
妻を亡くし、突然シングルファーザーになったサラリーマン・羽根田。二人の子どもたちの予測不能な行動に振り回されながらも、必死に向き合い、少しずつ父として成長していく姿が丁寧に描かれています。日々の戸惑いも、小さな喜びも、そのまま胸に届きます。
泣く、叫ぶ、笑う、抱きつく。子どもたちが全力で感情をぶつけてくる “わちゃわちゃ感” が本当にリアルで、読んでいるうちにその騒がしささえ愛おしく感じてしまいます。
医療漫画ならではの、子どもに起きる病気や、向き合う親の不安・葛藤も丁寧に描写されていて、子育て経験のある方なら思わず「わかる…」と胸がぎゅっとなる場面も多いはず。
しんどさの中にも、確かに存在する小さなぬくもり。その積み重ねが優しく心に残り、ページをめくる手が止まらなくなる作品です。
柚木さんちの四兄弟。 / 藤沢 志月
(フラワーコミックス)
兄弟・学校・友達
柚木家の四兄弟は、数年前に両親を亡くして以来、支え合いながら暮らしています。高校教師として家を守るオカン系長男の隼を中心に、中一で弟を溺愛する冷静な次男・尊、同学年で元気だけれど空回りしがちな三男・湊、そして大人びた小一の四男・岳が、それぞれの個性を生かして日々を乗り越えていきます。
作風のおかげか、深刻な場面でも空気が重くなりすぎず、四人が笑っているだけで「まあ、これでいいか」と思えてしまいます。ただ、少女漫画とはいえ美少年に美少女、さらには美おばさんまで “美” のつくキャラが多すぎて、思わず笑ってしまいました。
私の息子が異世界転生したっぽい フルver. / かねもと・シバタ ヒカリ
(ビッグコミックス)
オタク・母親・ラノベ
「異世界に行った息子と会う方法を教えてほしい」と17年ぶりに再会した同級生に頼まれ、オタク気質の会社員・堂原の日常が変わり始めます。最愛の子を失うという深い喪失と向き合いながら、二人が見つける小さな希望を描きます。
シバタ ヒカリさんの作品を探していて出会った一冊なのですが、主人公が死んで異世界に転生する設定が少し苦手で、タイトルを見てしばらく迷っていました。けれど読んでみたら、もっと早く手に取ればよかったと思うほど、胸に残る物語でした。
息子を亡くした母親が、深い悲しみの中でもがき続ける姿は決して軽くありません。それでも “重い” だけではなく、悲しみの渦中にいる人が、ほんの少しだけ前を向く、そんな作品です。
おはようとかおやすみとか / まちた
(ゼノンコミックス)
会社員・兄妹・出会い
突如現れた異母妹の三人に懐かれた和平は、購入したばかりの夢のマンションで一緒に暮らすことになります。誰かと同じ家で過ごす日々は、当たり前すぎて忘れていた温かさを思い出させてくれます。「ただいま」と「いってきます」が交差する、小さな家族の始まりを描く物語です。
育児放棄という親の在り方にはどこか引っかかりが残るものの、兄妹たちが寄せ合う「大好き」の気持ちがいっぱいです。とくに小学生の双子が兄や姉へ向けるまっすぐな愛情は、この作品の大きな魅力です。わがままを言ったり、勢いよく抱きついたり、ただそこにいるだけでページがぱっと華やぐ。見た目の可愛らしさも相まって、彼女らの存在そのものが物語の彩りになっています。
初連載らしい絵や構成の粗さは確かにありますが、それ以上に「読ませる力」がしっかりと息づいています。未完成だからこそ生まれる勢いと、キャラクターへの深い愛情が伝わってきて、これからどんなふうに成長していくのか楽しみになる作品です。
千と万 / 関谷 あさみ
(アクションコミックス)
父・娘・生活
父・千広と中学一年生の娘・詩万が、ふたり暮らしのなかで本音をぶつけ合いながら少しずつ絆を深めていく “日常系・父娘マンガ” です。
思春期の娘と、どこかズレているのに誰よりも娘を想っている父とのやり取りが、可笑しさとほろ苦さ、そして温もりを帯びて描かれています。
二人のあいだに流れる絶妙な距離感や、思わず頷いてしまう “家族あるある” が随所に散りばめられ、信頼できる父の前だからこそ見せる詩万の素顔が、いっそう愛おしく感じられます。




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