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『本は日常』にご訪問ありがとうございます。
新しい本に出会いたい!
そう思っているのに、同じ本を夢中になって読んでしまったり、いつか読み直そうと心に決めていたり、または似たようなものを探してしまうなんてことはありませんか?
これから紹介するのは、私にとってずっと読み続けていたい大好きな本たちです。
人によって好みは違いますが、良かったら見ていってくださいね。
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海の底 / 有川 浩
(角川文庫 全一巻)
有川 浩さんの自衛隊三部作「塩の街」「空の中」「海の底」のひとつで、「今まで読んできた作品の中でどれが良かった?」と訊かれれば、真っ先に思い浮かぶ作品です。
事件が起こったのは横須賀米軍基地で一般開放されていた桜祭り。
海からやってきた得体の知れない無数の巨大甲殻類が襲いかかり、若い自衛隊員二人は逃げ遅れた少年たちと一人の少女を連れ、停泊している海上自衛隊の潜水艦に逃げ込んだのです。
脅威に晒されている数日間を一緒に過ごす少年たちには一癖も二癖もあり、思わず「いい加減にしろ!」と怒鳴りつけたくなるような生意気な子もいます。
そんな子供たちに自衛隊員が大人としてだけじゃなく、人間として向き合ってる感じがして好きなんですよね。
思春期にそんな人と出会えたら、これからの人生の何かが変わっていきそうです。
※余談ですが、この話の後日談が「クジラの彼」に収録されています。
戸村飯店青春100連発 / 瀬尾 まいこ
(文春文庫 全一巻)
瀬尾 まいこさんが好きで買いました。
大阪にある庶民派中華料理・戸村飯店の一つ違いの兄弟、東京の専門学校に通う兄・ヘイスケと大阪の実家に住む高校生の弟・コウスケを描いています。
「ごめんください、どなたですか?戸村飯店の兄弟、ヘイスケとコウスケです。おもろくってほんますみません。お入りください、ありがとう。」
(文春文庫 瀬尾まいこ『戸村飯店青春100連発』帯 引用)
最初は表紙の帯を見て、大阪の新喜劇のギャグを使ったからって面白いわけじゃないぞ!と思っていたのですが読み始めると、めちゃくちゃ面白かったです。
狙っているわけではないのに発言自体が笑いを誘っていて、ツボに入ってしまいました。
瀬尾 まいこさんの作品の中では「戸村飯店青春100連発」がいちばん好きなのですが、この作品を超えるのを期待して新作を読んでいます。
キネマの神様 / 原田 マハ
(文春文庫 全一巻)
主人公・円山 歩が勤める映画雑誌「映友」。
そこで映画のブログを書くことになったのは、ギャンブルで多額の借金を抱えた、映画鑑賞が趣味の駄目親父・郷直(通称・ゴウ)。
順調に続いていた映画の批評に、ローズバッドと名乗る難癖をつけるコメントが投稿されるようになってしまいます。
果たしてその勝負に、ゴウと編集部は勝てるのでしょうか?
この作品を言葉で表すなら、「好きこそ物の上手なれ」。好きだからこそ長く続けられるし、夢中になれる。そんな熱い想いが読者にまで伝わってきます。
先の読めない展開でハラハラどきどきしましたが、読後感はまるでいい映画を見た後のような充実感に包まれます。
この本で登場する映画「ニュー・シネマ・パラダイス」、久しぶりに観たくなりました。
神去なあなあ日常 / 三浦 しをん
(徳間文庫 全二巻)
高校卒業と同時に神去村という山奥に放り込まれ、林業をすることになった平野 勇気。
山でヒルやダニ、花粉症にも悩まされながら、中村 清一さんを筆頭にヨキ、巌さん、三郎さんの中村班と一緒にチェーンソーを手に仕事をこなしていきます。
彼らの掛け合いはどれも楽しいけれど、山で仕事をする厳しさや大変さをちゃんと教えてくれます。また村の結束は固くよそ者の勇気を嫌う村の者もいますが、中村班が彼のことを仲間だと頑として譲らないので心強かったです。
村の名前に神と付いてるだけあって神秘的なことがたびたび起こるのですが、それに巻き込まれてしまう中村 清一さんの息子・山太がものすごく可愛いです。
ローウェル骨董店の事件簿 / 椹野 道流
(角川文庫 全三巻)
第一次世界大戦後のイギリス・ロンドン。
検視官として働く若い医師デリックと、ある事情で疎遠になってしまった骨董店を営む兄のデューイ。そして幼馴染の刑事エミール。この三人で事件を解決していきます。
こちらジャンルでいえば推理小説なのですが、そう言われれば、そうかも…というぐらいの感じではっきり言えば微妙です。
じゃあ何が良いのかというと、この作品の最大の魅力は登場人物の描写ですね。まるでアニメでも観ているかのように彼らが動き出します。
今回、表紙の絵が文中のイメージとぴったりなので余計に想像しやすいです。
下妻物語 / 嶽本 野ばら
(小学館文庫 全二巻)
茨城県の下妻市に住むロリータファッションをこよなく愛する孤高の高校生・竜ケ崎 桃子とレディース(暴走族)に属するヤンキーの白百合 イチゴの珍妙な女同士の友情を描いてます。
ロリータ少女がヤンキーのことをよく観察していて、辛辣な感想と発言がクセになります。馬鹿にしているように聞こえるのですがそうではなく、本当の感想を述べているだけです。
ヤンキーも可愛げのあるおバカさんで、行動が短絡的だけど自分に正直なので憎めません。ロリータ少女にお礼として特攻服を贈ったときは、「マジでいらないな…」と思ってしまいました。
我が道を行くの典型なので、彼女らに実際には関わりたくないのですが、二人のやりとりにはちょっと羨ましくなります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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