※本ページにはプロモーションが含まれています。
『本は日常』に、ご訪問いただきありがとうございます。
当サイトは一か月間に読んだ本を、簡単な感想と共に紹介しています。あくまで個人の意見なので違ったとしても気にしないでくださいね。
この記事が本選びの参考になれば嬉しいです!
今月はイーブックイニシアティブジャパン eBookJapan
の50%オフがあったので、漫画を多めに買っています。
幸腹な百貨店 / 秋川 滝美
(講談社文庫)
デパートの再建ものなのに料理の描写が多いと思っていたら、題名が「幸福」ではなく「幸腹」でした。
正直に言えば料理と絡ませなくてもよかったかも…。美味しそうなんですけどね。
話はベタな王道なので先の展開が読めるのですが、疲れていて刺激がいらないときにはいいかもしれません。
空にピース / 藤岡 陽子
(単行本)
虐待による暴力行為、育児放棄による貧困、外国籍による言語、問題を抱える子供を救うために一人の女性教師・澤木 ひかりが立ち向かいます。
子供の素質もあるけど、突き詰めれば親の悪影響が大部分を占めていると思いました。子供を虐待する親って、もう親とかという以前に人としてどうなの?って憤ってしまいます。
そして教師という立場の難しさ。子供と親に挟まれ翻弄する姿は読んでいるだけでもしんどかったです。澤木先生の子供を守るという強い信念とその行動力にはもう頭が下がりますね。
彼女が扱った事例は日本ではたくさんあり、国は少子化問題を重要視しているけれど、生まれてきた命や尊厳を守る努力もするべきだと思います。
この本を読んで、子供の心が歪んで壊れてしまってからでは、もう遅いのだと危機感を感じました。
Artiste 1~9 / さもえど 太郎
(バンチコミックス)
フランス、パリのレストランで働く気弱な青年のジルベールが、料理を通して店の仲間と心通わせるヒューマンストーリーです。
気づいたときには巻数が出ていて買うのを躊躇していましたが、もっと早く買えば良かったです。
根暗な主人公が仲間と向き合っていくことで変わっていく大好きな設定でした。
登場人物の個性がみんな強いけど、ちゃんと悩みとかも持っていて人間らしさを感じます。
この作品は何回も読むと確信しています。
最後の秘境 東京藝大 1~4 / 二宮 敦人・土岐 蔦子
(バンチコミックス)
小説家である二宮 敦人さんが、家で突拍子もない行動を起こす奥さんが通う東京藝大に興味を抱き潜入取材するノンフィクション小説を漫画化したものです。
「天才と変人は紙一重」と言っていいほど、特殊な人たちが登場します。
ちょっと気になってブラジャーウーマンさんを検索したところ写真が出てきたので、文字を書くからくり人形を部品からすべて自分で作り上げた工芸科漆芸専攻の佐野さんも検索してみました。この作品、知ってる!ってなりましたね!!
二宮さんの小説は怖いのしか読んだことがなかったので、奥さんとこんなに仲が良いなんて意外でした。
手のひらねこ 1 / 鷹野 久
(バンチコミックスコラル 一巻)
手のひらねこのふわふわ(=名前)は妖精で、男子高生の奏の前に突然現れ一緒に暮らすようになります。
サイズは小さいけれどまんま猫で、ほっこりとした穏やかな漫画です。
初めて読んだときは若干の物足りなさを感じたものの、何回か読むうちにじんわりきます。
この作者さんは以前にも「骨董猫屋」という猫漫画を出版していて、猫好きの作者が描いた作品だなと感じます。
ぬくとう君は主夫の人 / 磯谷 友紀
(バンチコミックス)
題名どおりの話でした。
作者の磯谷 友紀さんが好きならともかく、可もなく不可もなく少し中途半端に感じました…。
主人公のキャラクターの弱さや、主夫でいることの醍醐味が伝わってこないことが気になってしまいます。
突き抜けた話でもいいから、もっと極めて欲しかったのが本音です。
鹿の王 1~4 / 上橋 菜穂子
(角川文庫)
この作品は有名すぎて、すっかり話を知った気になっていました。
追う者と追われる者の攻防戦だと思っていたのですが、近いようで遠かったです。
広大な土地に蔓延しつつある黒狼病を食い止めるべく、独角の頭であったヴァンと医師であるホッサルの二人の男性の目線で描かれたものでした。
様々な国と部族の思惑が複雑に絡み合い傷つけあう物語は、二転三転し目が離せません。
そして忘れてはいけないのが、人間同士のつながりを描いていることです。
孤独だったヴァンにはユナをはじめ家族とも思えるかけがえのない人々が存在するようになり、病の究明に没頭するホッサルには同じ志をもって奮闘する仲間たちがいます。
壮大な物語と登場人物のきめ細やかな心情に、さすが上橋 菜穂子さんってなります。
Shrink~精神科ヨワイ~ 11 / 月子・七海仁
(ヤングジャンプコミックス)
解離性同一性障害の患者の重森 一葉さんの続きです。凶暴性のある黒幕さんの登場で続きが気になっていました。
後半に載っている五十歳のサラリーマン・昭川さんが部下に感情的に当たってしまう話は、残念ながら私にも身に覚えがあります。
新人の教育係を任されることが多く、怒鳴りはしないけどイラつくことが多かったです。
長く同じところにいると自分の中での普通や常識を作ってしまい、それから外れると批判的になってしまうので気をつけねばと思いました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント