一か月に読んだ本の感想まとめ(2024/02)

読書記録

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この記事は一か月間に読んだ本を簡単な感想と共に紹介しています。あくまで個人の意見なので作者の意図やあなたと違ったとしても気にしないでくださいね。

本選びの参考になれば嬉しいです!

 

かがみの孤城 上下 / 辻村 深月
(ポプラ文庫)

中学生・いじめ・パラレルワールド

友達からのいじめが原因で学校に行けなくなってしまった中学1年の安西 こころ

自分の部屋の中で光っていた鏡は見慣れぬ城の中につながっていて、オオカミのお面を被った少女と似たような境遇におかれた6人が待っていました。

こころの再生と友達との絆を描いています。不思議な世界観なのに妙にリアルで、彼女たちの心情を思うと心が痛くなります。

先の読めない展開は続きが気になって仕方なく、ときには泣いてしまうのですが読む手が止まりませんでした。城の番人を務めるオオカミたちの迫力がありすぎて、本当に怖いです。

 

環と周 / よしなが ふみ
(マーガレットコミックス) 

同じ名前・日常・時代

様々な時代背景と人間関係、それぞれのの名前を持つ人たち。

BLじゃないよしなが ふみさんは珍しいです。結末に何だかもやっとするけれど、人間らしさを感じます。

 

ホテル・メッツァペウラへようこそ 4 / 福田 星良
(HARTA COMIX)

フィンランド・冬・ホテル

フィンランド・ラップランド地方にある「ホテル・メッツァペウラ」。失踪したフィンランド人の母親を探すジュンシノミヤは、支配人アードルフと料理人クスタの2人の老紳士に雪のなかで行き倒れているところを助けられ、ホテルマンとして働くことになります。

この作品ではフィンランドの文化や習慣に触れることが出来るのですが、クリスマスということもありメルヘンチックでとても優しくて温かい気持ちになれました。

それにしたってジュンよ、初めてでネックウォーマーと帽子2個を編みきるなんて手先が器用すぎないかい?

 

星降る王国のニナ 12 / リカチ
(BE・LOVEコミックス)

ファンタジー・王宮・不思議な力

瑠璃色の瞳に不思議な力を持つニナが過酷な運命に立ち向かう、王宮を舞台にしたファンタジー。

BE・LOVEという女性誌が出版しているので、恋愛色が強めで大人でも読み応えがあります。フォルトナ国の王アズールとガルガタ国の王子セトの2人の男性がニナを翻弄させるのですが、どっちと結ばれてもいいぐらい格好いい!

テレビアニメ化も発表されたようですが、絵が綺麗なだけにクォリティーが下がらないか心配です。

 

風待ちのひと / 伊吹 有喜
(ポプラ文庫)

メンタル不調・実家に帰省・恋愛

心を病んで休職中の哲司は妻と娘と離れ亡き母が住んでいた港町美鷲で暮らすようになり、未亡人の喜美子に出会います。

甘酸っぱい初恋のような関係は、いつしか大人の恋愛に変わり2人を苦しめるようになります。

物語が進むにつれて昼ドラのような展開になってしまいました。これはこれで有りなのかもしれませんが、もっと何とか出来たような気がするだけに残念です。

 

風の向こうへ駆け抜けろ 蒼のファンファーレ 2 / 古内 一絵
(小学館文庫)

競馬・女性騎手・挑戦

中央競馬G1桜花賞に敗れてしまった芦原 瑞穂フィッシュアイズ

マスメディアで有名な風水師で馬主でもあるワンは、ティエレンという馬に瑞穂を乗せフィッシュアイズとレースで勝負させようとします。果たしてその目的とは?

あまりにも1巻が素晴らしすぎて、2巻を買ったはいいけれど読むのを躊躇してました。結果、負けないぐらい良かったです!

芦原 瑞穂に向けられる女性騎手への蔑視やフィッシュアイズの過去の傷、厩務員である木崎 誠の母親との確執が前作より浮き彫りになっています。

それらの困難を乗り越えるために挑むレースに胸がたぎるような熱いものがこみあげてきて、今回も泣きっぱなしでした。

古内 一絵さんの馬の描写が好きです。

 

対岸の家事 / 朱野 帰子
(講談社文庫)

育児・専業主婦・社会

幼い子供を抱える専業主婦の詩穂、ワーキングマザーの礼子、エリート公務員で育休中の父親の中谷。慣れない子育てと不安でやりきれない現状に傷ついてしまう、それでも誰もが自分の生き方を探す物語でした。

経験者、当事者ならより共感できると思います。少子化対策で税金ばかり取っていくのに社会としては何も変わっていない。フォローする側にもメリットがなければ不満が出て当然です。

もう新しい制度や、抜本的改革をするしかありませんね。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。また、来月の記事でお会いしましょう!

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