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『本は日常』にご訪問ありがとうございます。
「みんな、お腹空いてるの?」と思うぐらい、書店やネットで料理小説を見かけることが多くなったと思いませんか?
しかも人だけではなく動物、妖、はては異世界にまで浸透しているご様子。
笑える話から泣ける話まで盛りだくさんで、嬉しいけれど正直どれを読んでいいか迷ってしまいまね。
私もまだまだ気になっているものがあるので、もっと良いものがあったら追加します。
[関連記事のご紹介]
北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし / 江本 マシメサ
(単行本 全四巻)
極寒で辺境の地、妖精みたいな領主リツハルドのもとに嫁いできた元軍人で勇ましい妻ジークリンデとの新婚生活を描いています。
木の実を採ったり、釣りをしたり、狩をしたりこれ以上にないくらいの自給自足のスローライフ。
生活の一部に料理が出てくる感じなので、料理小説かと訊かれれば疑問なのですが、美味しそうなのでOKにしちゃいました!
全四巻を一冊にまとめた総集編(?)みたいなものも出ていて、初めにこの本を読んだのですが本編がすごく読みたくなります。
漫画もあって小説と比べるとあっさりですが面白いですよ。
放課後の厨房男子 / 秋川 滝美
(幻冬舎文庫 全四巻)
男子校生で元陸上部の大地が入部したのは料理部ではなく包丁部。
いつだって少数精鋭、言いかえれば人数が少なくて廃部寸前。それだけに人と人との関係が密です。
日常ではなく新入生歓迎会や文化祭、イベントなどの目標があって仲間と一緒に作り上げていくのですが、一悶着があったり、困難にぶつかったりしていつも騒がしく動き回っています。
高校、大学、社会人編。なんだかんだ言って、単純で素直で一生懸命な大地のキャラが好きなんですよね。
残念なことは登場人物や出来事に目が向いてしまうので、ちゃんと作ってるはずの料理が記憶があまり残らないことです…。
弁当屋さんのおもてなし / 喜多 みどり
(角川文庫 現在十一巻まで発売中)
恋人に振られ北海道に転勤になった傷心の千春を癒してくれたのは、「くま弁」で働くユウが作ったお弁当でした。北海道の食材をふんだんに使ったお弁当屋さんを舞台にしています。
お弁当というのが珍しいですね。しかも、食べる人に寄り添う「魔法のお弁当」なんて名前が付いてしまってハードルが上がりすぎなのですが、その名に恥じぬお弁当をちゃんと作るユウの他人に対する観察力には驚いてしまいます。
「くま弁」の常連になった千春もお弁当作りに巻き込まれることが多く、ユウとの距離を縮まる過程がなんとも微笑ましい作品です。
なんと?!知らないうちに漫画も発売していました!
エミリの小さな包丁 / 森沢 明夫
(角川文庫 全一巻)
上司との不倫がバレて職場と住むところを失ったエミリは、十五年振りに再会した祖父の大三おじいちゃんと龍浦のさびれた漁村で暮らすことになります。
寡黙な大三おじいちゃんとエミリが一緒に料理をして食べる場面が印象的です。いわゆる漁師メシなので海が近くにない人には食材を手に入れるのも、作るのも難しそうです。
たとえ料理が作れなくても穏やかで優しい物語は疲れた心にはぴったりなので、エミリのように癒されてください。
こぐまねこ軒 自分を人間だと思っているレッサーパンダの料理店 / 鳩見 すた
(マイナビ出版ファン文庫 全二巻)
東京、高尾山の麓にある「西洋料理店 小熊猫軒」の心温まる物語。
宮沢 賢治の「注文の多い料理店」の「山猫軒」をもじったこの店の料理人は、なんとレッサーパンダのコタローさんです。
人の言葉は話せないから、行動や仕草で意思疎通をはかるのですがものすごく可愛いです。
小さい手で作る料理は手間暇かかった本格派。悩みを抱えたお客たちは美味しい料理を食べて自分の本音を打ち明けてしまいます。その流れでいい方向に向かうという感じですね。
もふもふで抱きしめたくなるようなコタローさん、お店を一匹で切り盛りする理由を知ったとき愛しさが込み上げてきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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